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何故か、今は無性に泣きたい。
何で泣きたいのかは分からない。だけど、泣きたいと思う。 別に今がイヤなワケじゃない。 辛いコト、痛いコト、苦しいコト、そんなコトがあったワケでもないのに。 誰に慰めてもらえなくてもいい。 だけど、せめて今だけは泣かせて下さい。 何に、誰に、何処に、どうして泣くのか。 別に理由なんてなくても良いんだと思う。 ただ、涙だけが視界を滲ませ、私の世界を曖昧にする。 |
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外で降っている雨が教室の中をジメジメさせる。ああダルイ。
ウザったいSHRも終わり、私はふと思い出す。 そういえば、今週って掃除当番だったっけ? 掃除当番。それは名前の通りだ。 グループがいくつかあって、グループごとにローテーションに回ってる。 先週は教室から一番遠い階段が掃除場所だった。 行くだけでも面倒なのに。 だから私は掃除当番が回ってこないことを願った。 私は後ろの壁に貼られている担当表を見に行った。 私の身長よりも少し高い位置に貼ってあるため、少し上を向かなければならないのが難点だ。 今日の日付を探そうと私は表を見た。すると、すぐ傍の女子が話し掛けてきた。 「今日、掃除無いよ」 その女子は私と同じ掃除のグループの子だった。 私はロクに女子と話をしない。話をしたって一言二言程度。 少し驚いてから、私は地声よりも少し高い声で「ありがとう」と言った。 …また、やっちゃった。これが私の悪い癖かもしれない。 でも、直す気も起きない。どうせ、私のことなんてどうでもいいんだろうし。 私はその場から立ち去ろうとした。もう用件はないから。 歩き出してほんの数歩。そこでこんな会話が聞こえてきた。 「えー、メッチャイイヒトじゃん?」 「そうかなぁ」 さっきの女子だ。私に話し掛けてきた女子の傍にいた女子が話し掛けたらしい。 その“イイヒト”の言葉に私は嘲笑してやろうかと思った。 “イイヒト”?たかがそれだけを教えるだけで“イイヒト”なのか。 世の中も“イイヒト”も随分とレベルが下がったものだ。 しかも“イイヒト”だって。そんな言葉、馬鹿にしているようにしか聞こえてこない。 むしろ、今の行動だけで“イイヒト”なんて言ったら、この世のどれだけの人が“イイヒト”になるんだよ。 雨はまだ降ってた。私の機嫌はあまりよくない。 …ああ、なんて人間は馬鹿なんだろう。 そんなこと言ってる自分だって馬鹿なのは知ってるよ。痛いほど知ってる。 …そう、身を持って知ったのだから。 |
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現実だなんてどうやって証明すればいい?
仮想空間でもないってどうやって分かる? ただ、今、私の目の前に起こっていることは ウソみたいで、ホントの事。 「ただ、悪いやつらを叩きのめしてるだけさ」 それは紛れもなく、リアリティで。 「初めまして、契約者さん」 けれど、信じ難くて。 「貴女がチカラを分けなくては…死にますよ?」 何で私だろうって思った。 「大丈夫よ。私はここに居るから。いつでも…」 どうして私だけ、と思った。 「ずっと、お前を探してた。やっと逢えたな」 世の中の理屈なんて役に立たない。 学校で習う事だって、役に立つはずがない。 だって、私が、私の運命が示す先は…… |
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